モノの整理術

モノをいかに整理するか?
老後を豊かに過ごすために必要な整理のコツを紹介しましょう。

整理術とは、結局は執着しない知恵だと思います。決してあきらめることではありません。「もう着られない」と思って捨てるのではなく、今の自分のライフスタイルには不要だという判断で整理をすることが重要ではないでしょうか。
やましたひでこさんが提唱した「断捨離」ですが、自分が断ち切ってきたもの、捨ててきたもの、離れたものの中に、自分があきらめてしまったものがあるのではないか、そのことに気がつく作業――自分を見つめ直すことだとしています。
これからの人生で、何に執着して生きていくか、を考えることが必要です。

「断捨離」という整理
断捨離には、三つのものがあります。
一人称とでもいうべき、「自分のための断捨離」です。
ライフスタイルの変化に合わせて生活をシンプルにしていく―。たとえば大きな家から小さな家へ、自家用車を手放すということもあるでしょう。自分が本当に気に入ったものだけをそろえるというのもステキです。
夫婦二人だけの生活になったら、それなりに生活は変わっていきます。
次にあるのが二人称の断捨離とでもいうべき「親の断捨離」です。高齢になった親のために子どもたちが断捨離をするものです。
父親や母親が老いることで、身辺の片づけが自分自身でできなくなるのはさみしいことです。でもそれに付き合うこともまた子供の役目ではないでしょうか。
親と一緒に断捨離することで、子供が知らない親だけがもつ思い出に出会えると思います。
親が子供と過ごせる時間が短いように、子供もまた親と過ごせる時間も少ないものです。断捨離という時間がきっと大切な、かけがえのない時間になるはずです。
最後が三人称の断捨離、業者に頼むことです。肉親だからできないことをやってくれるのが第三者のプロです。費用はかかりますが、大切なものをしっかり遺してくれます。
整理は、修活には欠かせない作業です。モノに託した思い出をしっかり整理する――生前整理を修活の項目に加えてください。