変化するお墓への意識

葬儀のやり方に自由度が増したように、今、墓のあり方も新しいスタイルが生まれています。
あなたが考えるべき道は次の3点です。
①墓を引き継ぐかどうか
②墓を新しくつくるかどうか
③墓には入らない
納骨堂も含め、墓は故人の形ある死後の住み処です。墓をどうするかは、真剣に考えるテーマであることは間違いありません。
〇家族墓から個人墓へ
戦後の家族制度の崩壊によって、核家族化が進んできました。その過程で「家族」に対する意識の変化により、個人が意思と好みでお墓を建てる自由を獲得してきました。
〇集合墓、共同墓への変化
今、墓地の用地不足は大都市のみならず、地方都市も含めた全国的な問題になっています。
霊園の開発は、自然を必ず破壊し、犠牲にしていきます。環境問題の一つとして、自然との調和を図る新しい発想でのお墓の存在を考えていく時代になってきたといえるでしょう。
納骨堂などの共同墓から、樹木葬などの自然葬に人気が高まっています。
〇墓をもたない
墓をもたないという発想もあります。墓守もいない、あるいは墓が遠方ということで、遺骨や位牌をペンダントなどに加工して手元に置いて供養するという発想です。

墓の形の多様化
核家族化、個人化が進んでいくと、お墓は先祖供養というニュアンスが薄れ、死後の住居という考え方に変わってきました。自分の住居という意識から、刻む文字も「夢」や「愛」などが増えてきました。形態も、和型三段墓や洋型オルガン墓ばかりではなく、デザイン、墓碑銘などすべてその人らしい個性的なものになっています。