樹木葬

「海洋葬」と同じく、自然葬で最近よく耳にするものに「樹木葬」があります。
樹木葬は「散骨」ではないので、遺骨を砕きません。骨壺に納められたお骨を持参して、30センチほどに掘られた穴に入れ、それから土をかけて、ヤマツツジなどを植えます。
「死んだら木になって森をつくろう」というエコロジカルなイギリスの葬法は1994年に登場しましたが、これと同じ発想から生まれたのが岩手県一関で始められた「樹木葬」です。
墓石の代わりに色とりどりの花や草木を墓標とし、公園一帯を樹木葬にしているケースなどが、全国的に増えています。
①植樹型
遺骨を埋葬した付近に墓碑としての植木を植えるもの。樹木はハナミズキ、サルスベリ、モミジなど、低木が一般的。
②メインツリー型
桜などシンボリックな木の周りに遺骨を埋葬するもの。1区画1名が基本。
③墓標型
埋葬した付近に氏名などを書き込んだプレートを設置するもの。
④完全埋葬型
東京の小平霊園などが行っているもので、遺骨を「共同埋葬施設」に埋葬するもの。いわゆる「合祀」といわれています。

メリット
◦自然に還りたいという故人の意思を実現できる
◦墓石建立と比べて、費用負担が少ない
◦海洋葬に比べ、墓標のカタチに近いので法要などがやりやすい

デメリット
◦一度埋葬すると遺骨が取り出せない
◦交通の便が悪いところが多く、墓参がしにくい